最強!!如月学園
スプリングコンサート!!
入学から2週間後。

男子というのは、女子に比べてさっぱりしていて助かった。
最初のほうは騒がれたが、今は前より騒がれなくなった。
でも、2週間北神君は学校に来なかった。



そんなある日。

「リンリーン!!」

「中村君。どうしたの?」

「リンリンにお願いがあるんだぁ」

なんだろう。中村君からお願いなんて、少し珍しいかも。

「リンリン、お願い!!軽音部のスプリングコンサートにでて!」

「…え!?」

スプリングコンサート?なんですか、それ。というか、何で軽音部の手伝いを?何で私が?

「…あ、スプリングコンサート知らない?」

「うん、全く。」

「如月高校の軽音部ってね、いつも新入生のためにスプリングコンサートをひらいてるんだって。俺の兄貴が軽音部なんだけど、どうしてもリンリンにゲストとしてでてほしいらしいんだぁ。」

「…ふーん」

軽音部がね…。てか、何で私なんだろ?

「そりゃ、リンリンが今年はいった初めての女子だからだよ!!」

「…中村君、心よむのやめよ」

どうしよう…。私、楽器なんて全然ひけないよ?歌なら自信あるけど。でも、人前で歌うなんて恥ずかしいしな…。
迷っていると、中村君が顔を近づけてきた。

「!?…中村君?」

「リンリン、お願いだよぉ…超困ってるんだって」

近くで見る中村君の顔が、少し悲しそうに見える。断りにくいなぁ…。

「…分かった。私、やるよ!!」

「本当!!?」

中村君の表情が一気に明るくなった。

「ありがとう!!じゃあリンリン、放課後一緒に軽音部にいこうね♪」

「うん。」

にこっと笑顔をつくると、中村君の顔が真っ赤になった。
あわてて顔をはなすと、じゃあねっと言って教室をでていった。

照れたのかな?かわいい。
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