桜の咲く頃 ~君に~
ベンチに座って憂鬱な気分に浸る。
あぁ…、めんどくさい生き方。
______ポツッ
「んっ!冷たぃ…。」
雨。
座っているクリーム色の木製ベンチを茶色く変えていく。
私の服の色も濃くしていく。
汚れを洗い流すように。
このまま雨に打たれていれば、
私の心も洗い流してくれるかな?
そう簡単にはいかないよね…?
そう簡単にキレイになるものじゃないんだ。
汚れきった私の心はキレイになんてできそうにないんだ。
もうすっかり暗くなった空には
雨雲しかなくて、
星や月なんて見えない。
それと一緒。
汚れきった私の心にも
雨雲しかなくて、
星や月なんて見えないんだ。
雨は止まないんだ。