桜の咲く頃 ~君に~


家なんてないのに…。


そんなの聞かないでよ…。


「ねぇ?」


「……ないよ。」


「は?」


もういいじゃん……


「どういうこと?」


心配とかいらないし


家ないってたいったって面白がるだけじゃん


「彼氏に振られた女が泣いてるぐらいに思ってどっかいってよ。」


自分なりになるべく冷たく言い放った


これ以上優しい声で問い詰められたら…


「中学生が何言ってんの?」


「…は?」


私中学生なんて1言も言ってない。


「中学生なのに大人ぶって強がってんなよ」


今まで何も言わなくても高校生とかと間違われてた。


間違われてたから現実から逃げていることができたのに…。



他人に突きつけられる現実が


1番痛い

< 9 / 79 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop