いいよ、付き合う! ただ……
イチゴキャンディー
浩太が死んでから2週間が経ち
学校は、元通りとまではいかないが
もう、浩太の死に触れる者はいなくなった。
それでもアタシは、浩太の死を認めたくなかった。
「元気だして」
心配してきた芽衣ちゃんが
アタシの好きなイチゴキャンディーをくれた。
「ありがとう」
アタシが精一杯の笑顔を作ってお礼を言うと
「ねぇ、気分転換に遊園地に行かない?」
梓が言ってきた。
「そんな気分じゃないからごめん」
アタシが断ると
「お願い! 1日だけでいいの。楽しもう?」
芽衣ちゃんがこんなに必死に頼んでくるのは
初めてだったのでしょうがなく
「うん」
頷くと
「じゃあ、詳しいことはメールするね」
と言われてこの話はひとまず終わった。