いいよ、付き合う! ただ……

スタートは、赤城くんの方が速かった。
だけど、ラスト30mのところで章平くんが抜いた。
結果は、1位が陸上部部長で同じクラスの青柳くんで、
2位が章平くん、3位が赤城くんだった。

「麗に今すぐ謝れ」
「……ヤダ」
「は? ふざけんな、約束だろ!?」

章平くんと赤城くんが喧嘩になりそうだったので

「章平くん、もういい。ありがとう」

アタシが止めに入ると
赤城くんは、どこかへ行ってしまった。

「麗、いいのか?」
「うん、怒ってくれてありがとう」
「いや、だって麗の悪口とか許せないから」
「ありがとう」

アタシは言った。

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