いいよ、付き合う! ただ……

「何でですか?
浩太先輩が死んでからまだ半年も経ってないんですよ!
そのくらいの想いだったんですか?」

実波は、興奮気味に言った。

「麗は、真剣に考えたの!」

隣で梓が言ってくれたが、
実波の目は、とても真剣だったので
アタシが答えるべきだと思い、梓に下がってもらった。
そして、

「浩太のこと本気で好きだった」

アタシは、はっきりと言った。

「じゃあ、何でですか!?」

「今、章平くんが好きだから」

「……そんなすぐに違う人になるぐらいなら
浩太先輩は、私が奪いたかった」

実波は、そう言って走って行ってしまった。
< 136 / 242 >

この作品をシェア

pagetop