涙の宝器~異空間前編
中條が2百メートル地点を通過。
中條は後ろに差をつけた。
会場の歓声がうるさい!
お前らそれでも人間か!
ここまで人が何人も死んでるんだぞ!!!
ちきしょう!!!
俺はようやく百メートルを通過した。
「いいぞ中條剛志〜!!!このまま行けばお前が優勝だ!!!!」
実況が中條を煽(あお)っていた。
アイテムはそう頻繁に使用していられない。
使用する毎に体力を消耗するからだ。
まさに紙一重のタイミングが必要だ。