涙の宝器~異空間前編
お金があればこういう状況にも役だった。

周りと気まずい雰囲気の時はガムをあげたりお菓子をあげたりジュースをあげたり。
無いよりは有った方が断然自分を気まずい状況から守れた。

なるべく面倒な人間関係をうまく交わせた。
二年生の時におこずかいを叩き出して安い軽自動車を購入した。

親父と一緒に釣りに行けたのは車を買えたからだ。
今まで車がなかったせいでどこにも家族で行くことはなかった。
買い物も行けたし遊びにも行けた。

この時までこんな当たり前な事さえ出来なかったんだ。
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