お伽話をキミに。
《十五歳の乙女心》
あれから一週間。
特に何事もなく無事に冬休みを迎えました。
そして俺は今、郁人の部屋のベッドの上でゴロゴロしてます。
そんでもって、携帯の受信メールボックスを見てにやにやしてます。
「…お前、何しに来たんだよ」
呆れたような雰囲気で吐き出された言葉に顔を上げれば、二人分のジュースを手にした郁がリビングから戻ってきてた。
お!お菓子もあるじゃん!
郁人ん家のお菓子はいっつもお母様の手作りでかなり美味い。
「んー?だって暇だったから」
「…如月からのメール見てニヤニヤするくらい自分ん家で一人でやれ」