お伽話をキミに。
《怪我の功名》
「何だよ、龍ちゃんのバァァアカ!!人使い荒いんだっつーの!!」
ブツブツと文句を言いながら籠に頼まれた飲み物とデザート、それと自分の分のスナック菓子を放り込んでいく俺。
今、完璧に素だわ。
王子?何それ、美味しいの?
…別にいいよな。
この辺学校からかなり距離あるし、誰もいるわけねぇもん。
俺が桐花選んだもう一つの理由それだし。
俺が春から通うことになった桐花国際高校は今の中学からかなり遠い場所にある。
俺の家からでも電車で軽く一時間半はかかるんだよね(因みに龍ちゃん家からは徒歩三十分)。