お伽話をキミに。
《王子様の好きなもの》
「っ頑張れ!誘え!桜、待ってるんだぞ!?」
「………悠斗うるさい」
「ちょ、待って郁。今いいところだから」
「…………」
「っ!おい嘘だろ!?まじで!?まじで!?」
横から口を挟む郁を黙らせ、漫画を読みすすめる。
しかし、その先に待っていた漫画の予想外の展開に俺は更に声を荒げた。
うるさい…とまた郁が顔を顰めていたが今は反応してられねぇ。
だって…だって!
せっかく透が桜に告白出来るかと思った瞬間、横から桜の幼なじみが乱入とか!!
こいつまさかの伏兵だったんだぞ!?