本気恋愛
片想い奮闘記

ことのはじまり

いつだったんだろう……


私があの人を好きになったのは。


本当に、なにも覚えていない。


不思議だ、それだけ人間とは、いつ恋に落ちるかわからないのである。



その人は、1年の秋頃、隣のクラスに転校してきた。


一部の女子には「イケメンが来たー!」なんて騒がれていた。


確かに、かっこよかったとは思う。


でもそのときのあたしは特にそのイケメン男子には興味がなく、ただその光景を眺めるだけだった。


そのときはまだ、別の人に片想いしていたのだ。



その相手は同じクラスの男子で、クラスの盛り上げ役的存在の人だった。


そのときのあたしは、苦しみを味わいながらも、平和に片想いを楽しんでいた。
< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop