colors
と。

「わあ!!」

開けっ放しにしていた窓。

カーテンを強い風が舞い上がらせ、窓から吹き込んできたのは桜吹雪。

外の桜の木から散ってきた淡いピンクの花びらが、コミックスや雑誌の山に、参考書の塔に、そして私や洋子、おじいちゃんに降り注ぐ。

一枚の花びらが、まだ手付かずのジュースの表面に浮かぶ。

私と洋子はその様子を見て顔を見合わせ、クスッと笑った。



『サクラサク』



高校生活、私と洋子にはどんな事が待ってるんだろう。

今から楽しみだ。



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