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「なぁ」

意を決して、声をかける。

「何読んでるの?いつも熱心に読んでるね」

「……」

あの子は僅かに本から視線を外し、俺を一瞥した。

うお、噂に違わぬキツイ眼差し。

成程、こりゃ心が折れそうになる。

でも、俺はここで引き下がったりはしないのだ。

って…。

何で俺、こんなにムキになって彼女と話そうとしているのかな?

別にクラス委員でも、担任に頼まれた訳でもないのに。

…まぁいいや。

難しい事は、彼女と仲良くなってから考えよう!

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