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一通りアイスが部員に行き渡る頃。

「言っておくけどなー、甲子園のアルプススタンドはここよりずっと暑いんだぞー?このくらいでバテてちゃダメだぞ、まったくぅ」

わかってるよ部長。

アイスを食べ終わり、私はムンとサックスを持ち上げる。

やっと巡って来た甲子園のチャンス。

野球部の子達も一生懸命頑張って練習している。

私達吹奏楽部も、精一杯応援してあげなくちゃね。

吹奏楽部は、頑張る運動部の応援団なのだ。

「よーし、練習再開するぞー!」

夕暮れの中庭に、部長の声が響いた。





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