強さと弱さと君と僕。
学校のあたしは、ありふれたいじめられっ子。
他の人からターゲットが移って2週間目。
早く他の人に、と思っているけどなかなか移らない。
誰も助けてくれない。
友達なんていない。
ただ、誰もが見ないフリをしている。
あたしが他の人にそうしたように。
「なんで男子と歩いてたっかって聞いてんの」
その声に、ただただ黙っている。
「ねー聞いてんの?ブスのくせにさー?ねー?」
今更なんとも思わない。
反抗すれば、相手の思うツボ。
自分に言い聞かせて、目をつぶる。
「こいつ目つぶり始めたよ?頭大丈夫?」
彼女たちはつまんねーの、と言って席に座った。
あたしは席から立って床に散らばった物を拾っていると、誰かがあたしの手を引っ張った。
「え?」
教室を抜け出し、何処に向かっているのかも分からず走る。
着いた先はこんな場所あったのか?っていう場所。
息を整える余裕もないまま、その人は言った。
「何であんたいじめられてんの?」
茶髪の髪の毛、あ・・・。あの人だ。
「・・・わかんない」
「なんか悪いことでもしたの?」
あたしはあなたに関係ない、そう言った。