強さと弱さと君と僕。
「ふぅ〜ん。っていうかあたしのこと分かる?」
地べたに座り、学校にはチャイムが鳴る。
「あ・・授業・・・」
「いいから。あたしのこと知ってるよね?」
「・・・・電車で一緒ですよね?」
そうそう。彼女はそう言った。
「で・・・何のご用件で?」
あたしが言うと、彼女は笑い始めた。
変な人に捕まっちゃったなー、あたし・・・。
「ご用件って!いやー、いじめられてるの見たからさ?」
「何で言い返したりしないの?って聞きたいんですか?」
「大当たり!」
手をパチパチ叩き、おめでとうー!などと言っている。
「だって、言い返すと余計面倒くさいじゃん?」
あたしがそういうと、彼女は急に黙ってしまった。
「結局何言われても他人だから・・・
他人になんて言われようが、気にしない」
話してる間、彼女は何も言わずただあたしの目を見ていた。
「何か変な人間ーっ」
「・・え?」
あんた変な人間だよ!何度もそう言う。
「だって普通は、誰かに助け求めたりするもんじゃない?あんたには、そういう概念がないの?」
概念・・・か。
誰かって誰なんだろう。友達なんていないのに。
「助けてほしいなんて思わないよ」
「だって・・・誰も助けてくれないから」