レンズ越しのあい
レンあい
一週間は、あっという間だった。
それまであたしたちは、教室に残った り図書室に行ったりして、発表にむけ て作業を進めた。
そして、頑張った結果が報われ、今日 で授業が無事終わった。
でも、終わってももう柏原くんと離れ なくていいんだ。
話仕掛ける理由も出来たし、話しかけ てくれる。
あぁ、両想いって素晴らしい……。
「桜庭、帰るよ」
「あ、うん」
あの日から一週間、柏原くんとは一緒 に帰ってる。
手を繋いで、二人並んで。
「あ」
「え?どうかした?」
いきなり、思い出したように柏原くん は言った。
「満里奈」