キスして
学校につくと涼子ちゃんも鈴ちゃんも来てた。

ちゃんと昨日のことは報告してたから涼子ちゃんはニヤニヤして


「おはよう♪よかったね、仲直り。」


って言った。

涼子ちゃんも実は花火のとき様子が違うわたしを心配してたって言うから驚きだったんだよねぇ。


「ごめんね…昨日は余計な心配かけちゃって…。」


「そんなことより菜穂、さっき去年のミス北洋の先輩が涼風探しにきたわよ。」


鈴ちゃんがサラッと言った。

ミス北洋…ってあのすっごい美人で日本人なのにハーフみたいに彫りが深い人だよね??

なんで壮陛を…。


「なんの用か聞いたら言ってくれなかったけど。新学期そうそう何かしらね。」


鈴ちゃんはわたしの心が読めるかのように答えた。


「そんな不安そうな顔しなくても大丈夫って。涼風は菜穂ちゃん以外見ないってわたし断言できるから。ミス北洋に負けてないし!!」


不安そうな顔?

わたしは手で自分の顔を抑えてみた。

でもわかんなくって


「不安そうな顔、してた??」


そう言うと真顔で頷く2人…。

恥ずかしくなった。



そのとき廊下から聞こえてくる歓声。

3人同時に


「「「来た。」」」

って言った。


そう、歓声はいつものこと。

壮陛のおでまし。
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