キスして
「あのヤロー…。」

あの後、わたしたち3人は学校を抜け出した。

残ってって言ったけど涼子ちゃんと鈴ちゃんは無視してわたしと一緒来てくれた。

その後学校から少し離れた公園で今日持ってきたもの、買ったものを3人で食べるとき、だいぶ落ち着いたわたしはミス北洋の話をすべてした。

その後の涼子ちゃんの第一声がさっきの声。


「少し脚色されてる可能性はあるけどね。」

鈴ちゃんが言うけど

「わたしは鈴風にもあの女にも怒ってるのよ!!」

そう言って箸をゴハンに突き刺した。


「涼子ちゃん、ごめんね。怒らして。わたしのせいで…。」

「なんで菜穂ちんのせいなのよ!!!あーーームカつく!!」

涼子ちゃんが叫ぶと

「気が狂ったようね、みっともない。」

鈴ちゃんが冷静にボソッと言う。


「ねぇ、涼風に電話してみてよ。全部、吐かせようよ。じゃないと菜穂ちんが辛いじゃん。本当のこと聞いてこれからのことちゃんと話しなよ。」

さっきまで怒ってた涼子ちゃんが急に心配そうな顔つきでわたしに言う。

それに答えるようにわたしは首を振った。

「壮陛、連絡最近全然くれないの。これが答えだって思って。」

ミス北洋の存在があるから壮陛はわたしに連絡するのがめんどくさいんだって確信してたわたし。

それに涼子ちゃんと鈴ちゃんが黙った。


「恋って辛いんだね!!」

空元気でも笑顔を2人に見せたかった。


「あの男、何考えてるのかしら。この前まであんな妬いてたくせ。」


きっと3人とも考えてた。

前に相当遊んでたって話しを。

わたしのこと好きでいてくれたと思う。

でも壮陛はミス北洋も好きなんだ。


そんなの耐えられないから…わたしは。

終止符を打とう、思った。
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