キスして
最終章《キスして》
葬儀が終わった次の日、わたしは旅立った。
パパ、ママ、お兄ちゃん。
涼子ちゃん、鈴ちゃん、フジくん。
赤星さん、店長、山野さん。
1番わたしが好きになった人はいない。
でもきっと…見てくれてる!!
わたしは左手につけたお守りをギュッと握って拳を作った。
「みんな、行って来る!!!」
最後は絶対笑顔で旅立ちたかったから。
涙なんてもう見せたくなかったから。
最高に笑って手を振りながら歩いた。
「菜穂ちん、なんかあったらすぐ連絡してよ!!」
涙声の涼子ちゃん。
「手紙書くわ!!」
珍しく優しい言葉の鈴ちゃん。
「身体に気をつけるのよ!!」
いつも優しいママ。
「元気に帰ってこいよ!!」
壮陛の写真を持ってきてくれたフジくん。
「元気で!!」
わたしをいつも励ましてくれた赤星さん。
みんなと離れるの、寂しいけど大きくなるんだ。
「ありがとう!!またねっ!!」
そう言ってもう振り返るのをやめた。
振り返らないと決めたら流れそうになる涙。
出ないように左手で右の甲をつねった。
壮陛、わたし頑張るから。
だから見ててね。
パパ、ママ、お兄ちゃん。
涼子ちゃん、鈴ちゃん、フジくん。
赤星さん、店長、山野さん。
1番わたしが好きになった人はいない。
でもきっと…見てくれてる!!
わたしは左手につけたお守りをギュッと握って拳を作った。
「みんな、行って来る!!!」
最後は絶対笑顔で旅立ちたかったから。
涙なんてもう見せたくなかったから。
最高に笑って手を振りながら歩いた。
「菜穂ちん、なんかあったらすぐ連絡してよ!!」
涙声の涼子ちゃん。
「手紙書くわ!!」
珍しく優しい言葉の鈴ちゃん。
「身体に気をつけるのよ!!」
いつも優しいママ。
「元気に帰ってこいよ!!」
壮陛の写真を持ってきてくれたフジくん。
「元気で!!」
わたしをいつも励ましてくれた赤星さん。
みんなと離れるの、寂しいけど大きくなるんだ。
「ありがとう!!またねっ!!」
そう言ってもう振り返るのをやめた。
振り返らないと決めたら流れそうになる涙。
出ないように左手で右の甲をつねった。
壮陛、わたし頑張るから。
だから見ててね。