キスして
「そんな早口にならなくてもいいだろ。俺もまだだし、何か買おうぜ。放課後。」


ニッコリ笑って言った。

お兄ちゃんってわたしよりも日本寄りの顔なんだよな。

わたし思いっきりパパの血ひいてるけどお兄ちゃんはママだし。

でも目鼻立ちハッキリしてやっぱいい男だよな。

そんなジロジロ見てるといつも言われる。


「またお前はボーッとして…。得意の妄想??いいな、じゃあ明日中央公園に4時半な。遅れるなよ。」


そう言って部屋を出て行った。

お金…わたしあったっけ??

何買うつもりだろ??


そんなとき鳴り響いた携帯。

この着信音…涼風くん!!!!!!!


涼風くんからのメールだった。


【誕生日いつ?】


初めて届いたメール。

ぶっきらぼうな言い方が涼風くんらしい。

わたしは無意識にそのメールを保護してしまった…。

初めてなんだもん。



【10月3日だよ♪涼風くんは??】


ほんとは知ってる。

鈴ちゃんが教えてくれたもん。

9月30日。

だけどわたしの誕生日だけ答えてたら返事が来ない気がして。

返事がまた見たかったの。


すると10分くらいにまたメールが。


【9月30日】


たった一言のメールなのにまた保護した。


【わぁ~近いね♪お祝い一緒にしようね。】


そう送ったけどいくら待ってもその日、返事はなかった。

悲しすぎる。

でも気にかけてくれたって、思ってもいいよね??

ちょっと幸せな気分で寝れた。
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