キスして
嬉しかった。

初めて妬いてくれたのが。

今だってわたしの片思いじゃないのかなって思ってたくらいだったし…。

付き合ってないんじゃない?って思ってたし。

そして一緒にゴハン食べれるなんて思ってもなかったし。


座って足を動かしながら嬉しさを隠すことが出来なかった。


ドスン。

横に、そして目の前に男の人が座った。

知らない人。


「日本語喋れる??」

横の人が聞いてきた。

日本語しか喋れないっつーの!!!


「はぁ。あの…何か用ですか?」


「俺、2-4の中田孝輔。孝輔でいいから♪で、目の前のが坂田尚樹。で、君は?目立つし友達なりてーって思ってたんだよね。今日初めてここ来たんじゃない??」

ニッコリしながら自己紹介されてそう言われた。

2人とも昔の廉のようにチャラ男系…。

でも廉より数倍かっこよくない。


「クリスティアーノ菜穂です。あのそこ人が来るんですけど…。」


その時だった。

後ろの方から歩いてきてる姿が見えた。

涼風くんが。


「いいじゃん。友達も一緒に…」


もう真後ろに居て、相当睨んでる。


「知り合いじゃねーんだろ?」


わたしに言うのでコクンと頷いた。


「人の女になれなれしくされるとイラつくんだけど。」


不機嫌そうにすごい形相で睨んでる。

でも綺麗な顔立ちなだけあってさまになってる。
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