永遠の。
『だからさぁ、朝から何なの?急に来たかと思ったら、ずぅーっとお菓子の本ばっか見てるし。』
私は床にひろがった本に目線を落とした。
そう。
真麻は何故か「お菓子作り」の本を持ってきたんだ。
『あ。これ、ね。晃に作ってあげようかな?と思って♪』
彼女はそう言ってニッコリ笑いながら、私を見た。
『…は?真麻が?−−作るの?』
『ちょっ!綺乃、声デカイって!』
驚きのあまり、狭い部屋で大声をあげてしまった。
だって、だって真麻が?
アノ真麻だよ?
びっくりするぐらい、料理に向かない真麻だよ?
家庭科の授業で、激辛クッキー作った真麻だよ?
開いた口が塞がらない。
『…なによぉ。分かってるわよ。綺乃が言いたい事ぐらい。』
どうやら、私の思いが通じたみたい。
『だからね?』
『ん?』
何、その上目遣い。
もしかして…
あのパターンですか??
『お願い!綺乃!!一緒に作ってよぉぉー!!』
ドサッ−−−!!!!!
勢いよく飛び付いてきた真麻に、またもや押し倒されました☆
人生2度目。
しかも、また…真麻。
その後、強引に押し切られてお菓子作りを手伝ったのは、言うまでもない。