永遠の。
2
『タバコ… いい?』
ただ景色を眺めるだけの視線を直哉サンに向けた。
白く透き通るような肌。
指の節が男の人を思わせる手。
『―――男の人だ…』
ふと、そんな事を呟いた。
『うん。男の人だよ。』
赤信号で止まった直哉サンがアタシを見て
―――クシャ。
その、大きな手の平で頭を撫でてくれた。
びっくりした。
だけど、ほっとした自分がいた。
信号が青に変わり、直哉サンは通りかかった公園の路肩に車を止めた。
え?
アタシの家…ここじゃないんですけど。
ここから、歩けって事?
アタフタして、周りをキョロキョロしてると
『‥小動物みてぇ。』
直哉サンに笑われた。
と、同時にまた、優しい手の平が頭を撫でた。
『―――ッ―もぉ!!何なんですかっ…。』
恥ずかしいやら、なんだか分からなくて俯いた。