永遠の。

あんまり…っていうか、

全然、ライブとか興味ないんだけどさ。

そんな私が見ていいんだろうか?


ま、確かに真麻の彼氏の晃くんはカッコイイと思う。

ちょっと、やんちゃな感じがしてスゴク社交的な人。

真麻は
『晃はね、笑うと向日葵みたいなの。見てると幸せなんだよね。』

なんて、よく惚気てくれる。



そういえば、晃くんのバンドってどれだろ?

何組かが交代で演奏するらしいんだけど。

ちゃんと聞いとけばよかったなぁ。



そんな事を思っているうちに、照明が落ちた。








《きゃぁーーーーーッ!!》





な、何?

何なの?!




いきなりの悲鳴のような声と大きなドラムの音に思わず耳を塞ぎそうになる。


一気にステージ上に照明があてられた。







身体の中に響く音に、最初は驚いたけれど、だんだん目と耳が慣れてきた。



へぇー

生のライブってスゴイかも。





どんな人達なのか、よぉく見てみよっかな。



私はステージ上にいる彼等を順番に眺めてみた。




ボーカルの人は、すんごく背が高いんだ。
ハスキーな声が雰囲気通りってカンジだな。


ギターの人は、…ん?
可愛いかも。
童顔っていうのかな?
いつも、甘いモノ食べてそう。


ベースは、晃くんなんだ。

へ?
何故に無表情なの?

真麻が来れないから、機嫌悪いのかなぁ。



貴重な晃くんを見ちゃったカンジ。




えーっと、後は…

ドラムだ。





そう思って、何気なくステージの奥に目を向けた。




…。


何でか分からないけど、その瞬間から目が離せなくなって…


身体の中に響く音なのか、
私の中から感じる音なのか




それさえもだんだん、分からなくなっていった。



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