永遠の。
それからは、私はずーっと見てたんだと思う。


あきらかに、一人のひとだけを。



なんだろう?

彼がこちらを見ているわけはないんだけど、とにかく目が離せない。


彼が音を鳴らすたびに、私の心臓よりもっと奥にある何かが、鷲掴みされる。

そんな不思議な感覚…








『…−−の?−やのっ!綺乃ッ!!』



『−−え?』


『もぉっ!どうしたの?終わっちゃったんだけど。』




うそ?!いつの間に??





どうやら、ホントに全部が終わったらしい。
軽くトリップしてたみたいな気分。


『すごい熱気だったね。おまけに、すごい爆音量だったから、やられちゃったんじゃない?アタシまで興奮して、立ち上がっちゃったし。』



なんて、少し頬を赤らめながら話す友香姉ちゃん。


…確かに。


私も、身体が熱い。
ドキドキしてる。


これはライブの熱気のせいなの?


それとも…





まだ、ぼぉーっとする頭を抱えながら、友香姉ちゃんと一緒にライブハウスの外へ出ることにした。



確か、外に晃くんがいるはずだったよね。
真麻が声かけててくれたらしいし。
挨拶ぐらいはして帰らなきゃね。


外に出ると、ファンの子達に囲まれてる晃くんがいた。
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