蜂蜜レモンな初恋
「じゃあ、レモンちゃん戸締まりお願いね~!」
『はい、お疲れ様です!』
部員皆が帰って、私はハチミツ先輩が来るのを調理室で待つ。
『ラッピングもOKだよね…』
独り言を呟き、調理台に寄り掛かる。
「レモンちゃん!」
後ろからのさっきぶりの声に振り返る。
『…先輩お疲れ様です!』
窓の方に歩いて行くと言う私。
「レモンちゃんもお疲れ~!!」
『ありがとうございます。あ、先輩…これどうぞ?』
ラッピングしたクッキーを手渡す。
「ありがとう~!」
『いえっ//』
笑顔の先輩を見るとドキッとするし嬉しくなる。
クッキング部の活動は週三回。
先輩にお菓子を手渡す、この短い時間が楽しみで仕方ないんだ。
たった数分。
だけど大事な時間―――。