Re:
時間はいつの間にやら5時になっていた。



朝の散歩と同じことを遊ぶ相手を変え、3回やった。

思った以上に体力を使うのか、息を切らしながらの僕に対し

チュウは僕よりも走り回っていたのにそんな様子は見当たらなかった。

コレを毎日してるのかな…?

病院の裏口で僕は腰をかけて呼吸を整えながら思った。

チュウはさっき遊んだ犬を病院室に戻している。

僕…

なんにも出来なかった気がするんだけど良いのかな…?





「ナァー…」

フワリと柔らかい毛が僕の右腕に当たる

「…ゴン?」

真っ黒なゴンは足音も気配もなく現れ、僕の隣で座る

ユラユラと振る長いシッポが時々僕の腕に当たる

「くすぐったいよ…」

甘える事もしない

じゃれつく事もしない

ただ僕の隣にいるゴン


「不思議なヤツだね…」

僕はゴンの背中を撫でながら呟いた。
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