Re:
「始まりは、2学期に入ってから」

僕とチュウはベランダの手すりに両肘を置き、並んで立っていた。

「僕はいつものように教室に行ったんだ。」

「僕の机の中に入れていたはずのノートが1冊、なくなってた」

「最初、持ってきたと思ったのは勘違いかな?と思ったよ。」

「………」

僕の言葉を静かに聞いてくれるチュウ

「だって今までそんなことなかったから」

「………」

少し、戸惑ってきた



僕は話していいのだろうか

チュウに、話して良いのだろうか



「……それから、僕の持ち物が無くなったり僕のじゃないものが机やカバンに詰め込まれることが増えてきたんだ。」

マグカップを持つ手が無意識に少し力が入っていて爪が白っぽくなっていた。
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