Re:
暫くして足音がまた近づいてきた

彼はまた僕の座るベッドに腰掛けた

「ほれ」

膝元に落とされたものは、チョコとクッキー

「今日はあんまりなかったなぁ。給料前なんかな?」

見ると彼は既にクッキーを食べていた。

「これ……」

カモフラージュなのか、スチールの缶に入ってるそれは彼のモノではない気がする

「ヒョロ男は菓子食べねーの?甘いもん嫌いか?」

「好き…だけど…」

「んじゃ食えよ。キョウちゃん、美味い菓子を見つけるのは得意だぜ。」

やっぱり

「先生のお菓子……」

「良いんだよ。遠慮するな。」

お構いなしで彼は僕の頬にチョコを押し付ける。


ガラッ

カーテンの向こうで保健室のドアを開く音がした

「あーーっ!!」

途端、保健室内に叫び声が響いた
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