Re:
「今朝、キミは教室の前の廊下で倒れていた。」

「それを発見したのはキミのクラス担任、イノウエ先生。で、ここまで運んでくれたのも彼だ。」

先生の目を見れず僕は俯き、目を閉じたまま聞く。

「教室のドアは閉まっていたからクラスの子達も気づかなかったそうだ。」

両手が膝にかかるシーツをギュッと掴んでしまう

「クラスの子達はそう言ったそうだ」

……仮に気づいていたとしても誰も何もしなかったと思うけど。

「先生の話だと昨日、いや最近授業を受けてない事が増えてるようだね。毎日登校はしているのに。」

シーツを掴んでる両手に力が入る。

「今まで授業をサボったりする事のなく校内外で問題を起こすような生徒でもないキミが」

僕は

「……………」

ここで言ってしまえば救われるのかな

昨日と同じ毎日の出来事から

「…気のせいかもしれないが、私は最近キミが誰かといる所を見ていないんだ。」

家族以外に僕のことを気付いてる人が周りに、ここにいた。

「少し前まではいつも誰かといたと思うが…」

安堵感と一緒に見えない恐怖感を感じてる僕がいる

「ズバリ聞くけど、何かないか?イジメだとか、揉め事とか」

先生の質問は、あまりにもズバリ過ぎて心臓を掴まれたようだった。
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