Re:

「オレ、思ったんだけど」

言葉を発したのはチュウ

「アツムの声はあれだな、うん。」

僕は体を強張らせた

やっぱり、彼もクラモト君達の様に……

彼は目を閉じて自分で探り当てて納得する。

「優しい声だな。オレの声は低いし、どーも周りの奴らに嫌われやすい音らしくってよ。」

低い、凛とした声で言った。

……優しい声？

クラモトくん達にいつも耳障りだと言われるこの声が？？

「だからよアツム」

「なんか話せ。」

目を開き空から僕へ視線を移してチュウは希望する。

というより命令する。

「…は、なし…って言われても…」
口ごもりながら、僕は聞く。

「アツムの声が聞きたいんだ。おら、なんか話せ。最近あった小ネタとかよ。」

なんて言う無茶ブリ…

と、言われても

「で、でも特に…ないし…」

何か話さないと怒られそうな雰囲気に…


『キーン コーン……』


天の助け

授業の終わるチャイムが鳴り響いた。

「あーあ。昼メシの時間だな。」

チュウは右腕につけた腕時計を見てニヤリとしながら言った。

次の授業があるからと言ってこの場から去ろうと思ってた僕の計画はチュウの言葉で中止になってしまった。

「オレ、メシ買ってくるけどアツムは弁当？？」

上体を起こして体を伸ばす。

「うん…」

「んじゃオレ、買ってくるわ。」

ズボンについた汚れをはたき、チュウは購買部に向かった。


………なんとなく、だけど

僕はここで待たなきゃいけないような気がする。

白紙のままの紙とペンを鞄に戻して

とりあえず弁当を出そうと鞄を開く

チカチカと

新着メールを知らせるランプが気になり、なにげに手に取った。