Re:
「お、逃げなかったな、アツム。」

屋上のドアを開けて入るチュウは購買部で買った紙パックに入ったカフェオレをもう飲んでいた。

「……逃げる、って」

「いや、さっきちょーっと無茶なリクエストしたかなぁなんて思って。」

ちょっと気まずそうに言う。

「…うん」

大きな体のチュウがそんな事を言うから僕は素直に言ってしまった。

……嫌な言い方したかな…?

「あ、やっぱり?スマン。」

僕の言葉に片手で謝りながら僕の隣に座る。

「ん?カノジョからメールか?」

僕が持つ携帯に気付き、目を細めてニヤニヤしながら聞いて来た。

「違っ…母さんからだよ」

思ってもみない言葉に慌てながら答えてしまった。

「えー?マジで??」

疑いながら聞いてくる。

「ホントだよ。ほら、朝倒れたのが学校から連絡あったみたいで心配して」

母さんからのメールを見せながら言う。

「なーんだ。」

メールを見て、つまらなさそうに買ってきたパンの袋を開ける。

「僕にカノジョがいるならチュウはもう結婚してるよ。」

携帯を鞄の中に戻し、弁当箱を出す

「ブッ…」

チュウは飲んでるカフェオレを吹き出しそうになった。

「何だ、そりゃ??」

笑いを堪えながら聞いてきた。

「え…っと、チュウは僕と違ってカッコイイし、モテるだろうから……あれ?僕、変な事言った??」

一生懸命言葉を探してチュウの反応と自分の言った言葉を思い出していく中、違和感を感じた。

「すっげー面白いコトを言った。アツムは発想が面白いなぁ。」

クックック…笑いながら僕の背中をチュウは大きな手でパンパンと叩く。
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