Re:
放課後、家に帰ることが出来ない僕はあまり使われない校内のトイレにいる

「何倒れたフリして授業サボってんだよ」

ほら

『今日』も『昨日』と変わらなかった

クラモト君達のサンドバッグになってる僕

「まさか教師にチクってたりしてねえよなぁ?」

クラモト君の声が苛立ちはじめる

僕がそんなこと出来ないの知ってるじゃないか……

「聞いてんのかよ!?」

そんな事を思いながら

「眠いんなら目ぇ覚ましてやるよ!!」

僕に向けられる言葉をいつものように聞いていた。

僕はクラモト君達に囲まれて、両手を奪われていた。

そして僕の頭はトイレの便器に押し込められた。

クサイ

アンモニア臭が一瞬鼻を突き

その後

酸素を奪われた

普通の便器だったら水は少ないのに、ここだけ彼らが水をいっぱいに張っていた



体内の二酸化炭素を気泡にして吐き出し

それでも苦しくなってきたら

頭を便器から離され一瞬だけ酸素が補給できた

そしてまた頭を便器に

繰り返される行為

クラモト君達は

僕を



殺したいの……?

ボンヤリしてくる意識の中、心の中で何度も尋ねていた。
< 54 / 259 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop