一歩
薄暗い部屋の中


花火の光も終わってしまった


天井を見上げてみる
素っ気ない電球が一つ吊されているだけだ


ここに俺の印を残しておきたい


ふいにそんな事を思いつく


親指を少しかみちぎり
血で小さく名前を書いてみる





近藤 正樹
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