蹴球天使
学校 side Rei



ゆっくりと白い建物から遠ざかる。


外の世界に出るのは久しぶりだった。


「――…‥かもしれません」



まだ耳にぼんやり残る、担当医の言葉を振り払い、少しスピードを上げて歩く。



行くあてを決めてきたわけじゃない。

学校の制服を来てきたのは、学校に行こうと思っているからという訳じゃない。

退学届けはそのうち出すつもり。













< 18 / 44 >

この作品をシェア

pagetop