蹴球天使
♪〜♪〜♪〜♪
女の声と俺の声しか聞こえない静かな部屋に、着信音が鳴り響く。
「よぉ、俺」
声ですぐに分かるのは尚。
「何?」
女を残して自分の部屋をあとにする。
スクバだけ持って外に出る。
「いや、新しくマネージャーが入ったから一応お前にも連絡しただけ。
ってかそのマネージャーがさ、あの超可愛いコなんだよ。
しかも俺結構仲良くなっちゃって…。
俺マジで惚れちゃったかも」
朝からテンションが高い尚は一定の速さで喋り続ける。
「よかったじゃん?」
なんか嬉しそうな尚に言う。
「おぅ。それでその娘レイっていうんだけどさ、俺らのクラスらしい」
レイって……。
アイツか。
確かに綺麗な顔だよな。
シイにそっくりの。