白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~




「最近ね、思うんだ。たっくんを好きだった他の女の子達って今どうしてるんだろうって。もしかしたら、今でもたっくんのことを引きずっていたり、苦しんでいたりするのかなって」




たっくんは、女の子に優しくて気さくだから、結構モテる。



今までもゆかりから聞いただけでも、何人もの女の子がたっくんを好きになった。




「それ、私も思うことがあるな。荒木さんの時もそうだったけど。先生のことを好きになった生徒が、卒業した後どんな気持ちなのかなって」




「そうだよね。今の先生は結婚しているわけだから、絶対に叶わない恋だもん。それでも好きになったってことは、本気って感じだもんね」



依子は、虎太郎の頬に触れながら言った。



結婚してからの先生を好きになった生徒もいるんだろうなと思うと、胸が痛くなる。


嫉妬とは違うセツナイ痛み。





「私だったら、きっと何年も何年も引きずってしまう。きっと今でも先生のこと好きだったと思うんだぁ」




何度も考えたことがある。





もしも、先生が私を選んでくれなかったら・・・・・・と。



私は、一体どんな人生を送っていたんだろう。


誰と恋をして、どんな結婚をするんだろう。






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