白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
赤ちゃんがいるって信じてた。
何の確信もないのに、信じてしまっていた。
バカだね、私。
先生、ガッカリするかな。
先生だって信じていたはず。
ごめんね、先生。
「直、大丈夫だったか?」
「先生、ごめんなさい」
「どした?」
また大好きな顔で、私の顔を覗き込む。
先生は、頬を伝う涙を親指で拭ってくれた。
「直、謝るのは俺の方だ。俺が変な期待を持たせてしまった」
私が何も言っていないのに先生は全てをわかってくれていた。
「何、泣いてんだぁ?まだまだ俺達これからだろ?」
優しくお腹に手を当てて、もう片方の手で頭を撫でてくれた。