白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
目が合う。
真っ直ぐに目を見つめてくれるモミジ。
私もしっかりと見つめ返す。
「今日は、モミジに会いたくて来たの。もちろんパンも買うけどね」
目をパチクリさせたモミジが、時計を見上げた。
「あと20分でバイト終わるんですけど、良かったらどこかでお話できますか?」
私は、トレイを持ち、パンを買った。
「ロールチョコパンと・・・・・・やきそばパンと、明太フランスと・・・・・・」
トレイいっぱいのパンを買った。
店の中はあの頃のままだった。
唯一変わっていたのは、レジ。
使いやすそうな新しいレジになっていた。
「ありがとうございます!!じゃあ、公園で待っててください」
「うん!!わかった」
心が軽くなっていた。
明るいモミジの笑顔を見て、ちゃんと話せる気がした。
先生のこと、ちゃんと話せそう。