白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
秋の匂いがする。
少し肌寒いこの感じが、切ない。
風が吹くたびに、懐かしいような匂いがして、ドキドキする。
公園の周りを2周歩いた。
遠くから走ってくるモミジが見えた。
私は立ち止まり、モミジに手を振った。
「バイト、お疲れさま~!」
「お待たせしました。今日はほとんど売り切れましたよ」
エプロンを外したモミジは少し大人っぽく見えた。
街灯のせいか、顔もやっぱり前よりも大人っぽい。
「何か食べる?お腹すいてない?」
「いいんですか?じゃあ、ガッツリ食べたいです」
私達は、ファーストフードのお店に入り、ハンバーガーと飲み物を注文した。
こういうお店に入るのも久しぶりだった。