白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
「店長が会いたがってましたよ!どうして俺には顔を見せてくれないんだ?って言ってた」
そういえば、挨拶もしてなかったっけ。
「あははは。本当だ。忘れてた!」
「バイトの人の中でも時々直さんの話題が出るんですよ。元気かな?って」
「そうなの?本当にあのパン屋は、働きやすくて好きだったな・・・・・・」
ハンバーガーの包みを開け、大きな口で頬張るモミジ。
「他のバイトはもうできないですよぉ」
私もハンバーガーを頬張る。
なかなか本題に行けず、緊張してきた。
「新垣先生、元気ですか?」
え?
まさかモミジから話題に出してくれるなんて。
「あ、うん。元気・・・・・・」
「そのことで会いに来てくれたのかな~って思ってたんです。直さん、すごく私のこと心配してくれてたから」
本当に優しい子。
モミジは、顔いっぱいの笑顔を私に向けた。