白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~

恋の相談―先生目線―






―恋の相談― 【先生目線】





秋が来てもまだ暑い日が続く。



俺は、首にタオルを巻き、廊下を歩く。



授業がないこの時間はいつもこんな感じ。




授業を抜け出した生徒を見つけたり、うるさい教室を見回ったりするのが目的。





「お~い!!今、授業中だぞ!!」




保健室の前でしゃがんでいる男子生徒を見つけた。





「具合悪いのか?」




その生徒は、首を横に振った。



シャツをズボンから出し、ズボンのポケットからはジャラジャラと鍵がぶらさがていた。





「だるいから」




そう答えた生徒は、廊下に腰を下ろした。




顔が見えないくらいうなだれたその生徒は、俺が隣に座っても一向に動こうとしなかった。





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