白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
心の中
―心の中―
気になっていることを解決しないまま過ごすことは体にも心にも良くない。
わかっていたはずなのに・・・・・・
突然、仕事中に頭がフラフラして倒れてしまった。
来客室で1時間休ませてもらっていると、沙織が様子を見に来てくれた。
就職の面接の時、この部屋で沙織と初めて会ったなぁ、なんて思い出したりして。
「直、大丈夫?」
大野さんがいるこのフロアに来るのは勇気がいるだろうに。
「ありがとう。大丈夫だよ」
沙織は、私の顔を見て、顔色が悪いから早退した方がいいよと言ってくれた。
早退かぁ。
また先生に心配かけちゃうし。
風邪とかじゃないし、休めば元気になる。
「大丈夫!!ちょっとここで休めば治るから」
「直、大野先輩のことで悩んだからじゃない?相当思い詰めてたんじゃないの?ごめんね」
「沙織がどうして謝るのよ~!!沙織、全然悪くないのに」
私は上半身を起こして、沙織の腕を掴んだ。
沙織は、悪いのは大野先輩だよねって言いながら、息を吐いた。