白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
「私も・・・・・・会ってみたいな」
直が突然そんなことを言うもんだから、俺は何も言えなくなってしまった。
嘘だろ?
直。
直にとっては、七緒は・・・・・・悩みの種だろ?
直は優しいから、俺に気を使って言ってるのか?
「無理すんなって」
「無理じゃない。ずっと考えてたんだ。子供ができたかもしれないと思った時に、私は七緒ちゃんに会ってみたいって思った。先生にとって大事な娘なんだもん。今なら、大丈夫な気がする」
俺は左手で直の頭を抱きよせて、直の頭の上に俺のあごを乗せた。
「かわいすぎるんだよ、お前は・・・・・・」
直は言った。
先生は誤解してるって。
直は、七緒のことを愛している俺を受け入れてくれた。
だから、七緒のことを考えないようにしたり、わざと忘れたフリするのは、間違ってるよって。