白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~



夢に出てきたのは、懐かしい人だった。



とても会いたい人。


でも、会えない人。




笑顔がかわいくて、優しかったおばあちゃん。



あれから何年経ったのかな。



おばあちゃんのことを思い出すのは、いつも空を見た時。



何か辛いことがあると、空を見上げた。



強くて、優しかったおばあちゃん。





もう少し・・・・・・


もう少し、長生きしてくれたら。



楽しい時間を過ごしてもらえたかもしれない。





おばあちゃんが亡くなってから知ったことがたくさんある。




生きているうちに話がしたかった。





先生のこと、話したかったな。



きっとおばあちゃんなら、“禁断の恋って素敵ね”って言ってくれたはず。




最後に先生に会ってもらえたことは嬉しかったけど、もっともっと先生を知って欲しかった。


おばあちゃんは、応援してくれたよね。





だって、おばあちゃんは本当の愛を知ってる。




会えなくなって、何年、何十年もひとりの人をただ愛し続けた。




心の中で一緒に生き続けた。



だから・・・・・・あんなに優しかったんだ。






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