白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~





私よりも少し長く目を閉じていた先生は、目を開けて照れくさそうな顔をした。




「先生も欲張りだね。長かったよ~」



「気持ちを込めてたんだよ!!」




かわいい小石でできたお守りをふたつ買った。





先生が何をお願いしたのかは、聞かなかったけど、何となくわかる。




そして、先生もきっとわかってる。



私の願い事を・・・・・・






「お?茶店だな。せっかくだから寄る?」




「寄りたい寄りたい!」





さっきわらび餅とところてんを食べたばかりで、まだお腹は減っていなかった私達。






「まさか、食べたいとか思ってる?」




壁に貼られたメニューをじっと見つめる私。



私の顔の前に顔を近づけた先生が、ニヤっと笑う。




「仕方がねぇなぁ」




そう言いながら、茶団子を注文してくれた。





何も言わなくてもわかる。




伝わる。





嬉しい。





本当に・・・・・・


この人が好きだ。





一瞬一瞬、そう感じる。




好きってどこまである?っていつか先生に聞いたことがあったね。




今でもその答えはわからないけど・・・・・・



きっと、“どこまでも”だよね。









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