白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~
「1泊2日でも、これだけ満喫できるんだな。本当はもっとゆっくりできれば良かったんだけど」
先生は、アイスが溶けたエスプレッソを飲みながら、窓の外を眺めていた。
「忙しいのに、ありがとう。先生、体育祭や文化祭で休み少なかったのに、時間作ってくれて・・・・・・」
家でもいろんな準備をしていた先生は毎晩寝るのも遅かった。
学校へ行くのもいつもより早かったし、帰ってくるのも遅い。
頭の中、いろんなことでいっぱいだったと思うんだ。
「俺が行きたかったんだよ。こうして直と旅行することで、いっぱい充電できるんだ。また月曜から仕事頑張ろうって思える」
充電・・・・・・
懐かしいな。
高校3年の頃。
私と先生は、お互いの愛を充電していたね。
すれ違う廊下で、ちょっとだけ手が触れた時。
文化祭の買い出しに行った車の中。
こっそり買いに来てくれたパン屋。
その一瞬の充電で、私は強くなれた。
笑顔になれた。
本当に、先生はすごいパワーを持ってるんだよね。