白いジャージ6 ~先生と愛のキセキ~




翌日の朝食の時、大野さんが私に声をかけてきた。



真っ直ぐに目を見ることができなかった。



沙織に謝りたいから話せる機会を作って欲しいと言っていた。





酔っていたからと言い訳していたけど、私はもう大野さんのことを今までのようには見ることはできないと思った。




沙織は、今はまだ話したくないと言った。




同じ会社だから嫌でもまた顔を合わせると思う。



いつかちゃんと話さなきゃいけない。




でも、今日は・・・・・・


まだ無理だよね。





帰りのバスの中で、先生からメールが来た。



今日から新しい先生が入ってくるって言ってたっけ。



産休の先生の代わりに入ってくる英語の男の先生。



噂では、結構生徒から人気が出そうなんだって。





【歓迎会になったからちょっとだけ遅くなる。なるべく早く帰る】





メールはいつもそっけない先生だけど、最後にハートマークなんて付けてくれていてなんだかかわいい。




今日は、一秒でも早く先生に会いたい気分だったのにな。



でも、仕方ない。





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